小説家になろうで連載されていた香月美夜先生の「本好きの下剋上」のふぁんぶっくを購入しました!
先月の完結記念に、全部読み直していました。面白い!

本好きの下剋上は、三度のご飯より本が好きと言う本の虫『本須麗乃』が、本に埋もれて命を落とし、異世界に転生したところから始まる物語です。
転生した異世界で平民の兵士の娘『マイン』として生きる事になった彼女につきつけられたのは、直ぐに倒れる虚弱な身体と、どこを探しても本がないという事実。
平民と貴族という身分制度が存在するこの世界では識字率も低く、平民では手が出ないくらいに本は高い。
絶望するマインでしたが、ある日、決意します。
「本がなければ作れば良い!」
そこからマインが本に囲まれた生活を送るための、本作りが開始されます。
本を作るといっても、まだまだ動物の皮から作った紙しかない世界。
紙を作るところから始めるのですが、これがまた面白いんです。
『紙漉き』ってあるじゃないですか。あれを異世界でやるんです。
私の地元でも『紙漉き』って行われていまして、小学生の頃に経験しているのですが、なかなか楽しいです。卒業証書も紙漉きで漉いた紙でした。
下剋上という言葉にある通り、物語が進むにつれて、マインの身分も変わって行きます。
でもそれは、ただ『認められたから』というだけではない、複雑な事情と、家族への愛情によるもの。
この辺りは実際に物語を読んで頂いて、追って行って欲しいのですが、読んでいて何度も泣きました。
かなり長く、ボリュームのある話なので一日で読み切る事は難しいと思いますが、お時間がある時に是非読んで欲しいな、という作品です。
ちなみにふぁんぶっくの方には、キャラクターデザインや、単行本のイラスト、閑話にある『娘は犯罪者予備軍!?』のコミカライズに、香月先生によるQ&A、そしてSSが掲載されています。
全63ページ。見た目は薄いですが、内容は結構濃いですよ。
私は特にQ&Aが面白かったです!
本好きの下剋上シリーズの感想はこちら!
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